貢献度がわかりやすいパーティシペーション指標とは?
Adobe Analyticsのパーティシペーション指標とは
パーティシペーションは、コンバージョンを割り当てる(配分する)方法を決めるアトリビューションの一種です。コンバージョンの値(購入金額やお問合せ回数など)をコンバージョン前に発生した全ての項目に100%ずつ全配分します。
コンバージョンに貢献したページやキャンペーンなど、貢献度を測る際に便利な指標です。
パーティシペーションならこうなる
例えば、以下のように3ページ経由してコンバージョン1件/300円を購入したとします。この場合、ページAもBもCも、それぞれが訪問者の気持ちを高めることに貢献し、相乗効果として購入というアクションに至った、という考え方ができます。
この考え方に基づいて、コンバージョンをディメンション(ページや流入チャネル)に割り当てる方式がパーティシペーションです。1件300円を、そのまま割ることなく、ページAとBとCへ割り当てます。
ところが、一般的には線形モデルでコンバージョンが割り当てられることが多く、その場合はコンバージョン件数や金額が等分された値で配分されます。上の例では、各ページに件数であれば0.33、金額であれば100円ずつが割り当てられます。しかし、パーティシペーション指標は、各ページに対しコンバージョンをそのまま100%ずつ付与します。上の例では、各ページにCV1件300円を割り当てます。
つまり、パーティシペーションはコンテンツ貢献度を判断する上で、とてもわかりやすい指標になります。線形の場合はコンバージョン値を各ページで等分するので、CVするまでにページ数が多くなるほど数値が小さくなり、わかりにくい数字となってしまいます。
加えて、線形モデルの場合、同じ値が発生した場合にはその分加算されますが、パーティシペーションの場合はダブルカウントされません。
パーティシペーションの活用方法
パーティシペーションで配分された値をその大小で比較することはあまりお勧めしません。
下の図では「商品詳細1」や「サマーキャンペーン」が売上に貢献しているように見えますが、そうでしょうか?
「商品詳細1」や「サマーキャンペーン」は、売上は大きいですが、訪問回数も比較的多いので、たくさん閲覧された割には売り上げに至っていません。アクセス数も加味して相対的に評価する必要があります。
そこで、パーティシペーションのコンバージョンを訪問回数で割って売上貢献度を算出すると、「サイズ」や「送料」のページの方が売上への貢献が高い、と分かります。
パーティシペーションは過去データにも適用できる
今までは、管理画面のイベント設定ページにて「パーティシペーション」機能を事前に有効にする必要がありましたが、2023年1月現在では分析ワークスペース上で計算指標を作成してパーティシペーション指標を作成することが可能となり、さらに便利になりました。
さらに、計算指標を作らず、ワークスペースのテーブルに追加した指標の配分設定を歯車の設定アイコンで自由に変更することも可能になりました。
実装段階で検討していなかったパーティシペーション指標を、分析時に作成することができるのです。とても便利になりました。
詳しくはAdobe社の公式ページを参照ください。